さよならではなく、『 いってきます 』
訪問日当日。
朝ごはんを済ませ、顔もきれいにし、排泄の確認をして茶白を保護ハウスから出す。
抱っこしたまま、兄弟たちと顔を合わせて一言だけ声をかける。
「いってきます」
無事に訪問日を迎えられたことはとても嬉しいのだが、ほんの少しだけ心苦しい気持ちもあった。
生まれてから今まで、兄弟で仲良く暮らしていたのに突然その幸せを奪ってしまうような気がした。
ふと、しし柄の面会のキャンセルを思い出す。
そうだ。
このチャンスを逃してはいけない。
茶白を家族として迎えてくれようとしている人がいる。
私の勝手な思い込みや妄想でで茶白のご縁を潰してはいけない。
キャリーケースにモフモフのブランケットを入れて茶白を入れる。
さぁ、一緒にSさん家に行こう🚘

先住猫ちゃんからの熱烈アプローチにタジタジの茶白😅
茶白と一緒にSさん家まで少し長めのドライブ。
茶白は騒ぐことなくキャリーケースのなかで静かにしていた。
Sさん家の駐車場に到着するとSさんらしき女性が立っていた。
その場で軽く挨拶を済ませ、Sさんの自宅に案内される。
玄関を抜け、リビングに入ると元気いっぱいの先住猫ちゃんが物おじすることなく近づき出迎えてくれた。
はじめましてなのに全く人見知りをしない先住猫ちゃんにびっくり👀
好奇心も旺盛なようで、茶白がいるキャリーケースが気になってしょうがないらしい😊
そっとケースを開けると「かわいい~ 💕」を連呼するSさんと、遊びたくてお尻フリフリする先住猫ちゃん。
保護ハウスでは1番のやんちゃ坊主だった茶白はひたすらタジタジモード。
その光景は、ほのぼの要素満載ではあるけどちょっとだけカオス状態かも😅
たまらずケースから飛び出した茶白を追いかけて、捕まえてペロペロ攻撃する先住猫ちゃん。
その様子を笑顔で見守るSさんを見ていると、安心して茶白をお任せできると感じた😌
署名・捺印で無事に譲渡契約成立👍
部屋中を駆けまわる2匹を横に、Sさんと譲渡に向けて話し合う。
譲渡契約書は譲受人であるSさん用と譲渡人である私用と2部用意してある。
1部をSさんに渡して目を通してもらい、特に次の3点は承諾してほしいことだと伝えた。
・仲良くなりそうではあるけれど、念のため7日間はトライアル期間としする
・何か不都合があれば遠慮なく申し出る
・しばらくは様子を知りたいので連絡先を交換させてほしい
Sさんはすべてを快諾してくれて、譲渡契約書にそれぞれ署名と捺印をして無事契約成立となった。
早速、連絡先を交換させてもらった。
私のポリシーである『名前は飼い主が決めるもの』についても話し、名前が決まったら連絡してほしいと告げて茶白をSさんに託して帰途についた。
さみしさよりも大きな喜びと安堵感
茶白と一緒に来た道を一人で帰る。
保護から2週間と短い間ではあったけど、茶白と楽しく過ごした日々を思うと少しさみしさを感じた。
だがそれ以上に、安心して身を任せられる飼い主と家族を見つけてあげられたことの喜びと安堵感が勝っていた。





Sさんとのご縁に感謝😌
幸せになるんだよ、茶白のキミ。
カルテ名を『 B 』って付けてごめんね😫
素敵な名前を付けてもらってね😊
記念すべき保護ハウス卒業生1号の茶白が『保護猫』から『家猫』になった日。
それは12月のとてもよく晴れた暖かい日だった。

🥰体験記を始めから読みたい方はこちら:「 プロローグ 」https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu/
🥰続きを読みたい方はこちら:⑨「 まさかの人見知り発現!終始苦笑いの面会日 編 」https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu-9/
⑨
コメント