あの日に戻ってはじめからやり直したい


保護してから2か月以上が経過した。
これまでの自分の言動を振り返り、ようやく保護猫活動・保護猫の譲受譲渡がいかに大変な活動なのかを実感した。
そしてその厳しさを痛感し、私は次第に自己嫌悪に陥っていった。
保護したことを後悔することは全くないが、保護前に活動の流れや情報を収集せずに始めてしまったことは今更ながらすごく後悔した。
知人の保護した子猫たちの譲渡が短期間でうまくいったことで「私にもできる」と勘違いし、すぐに里親が見つかると楽観視していた。
私の中では1か月くらいでは4匹すべてに里親が見つかる、すぐに私の手元から離れていくと本気で思っていたのだ。
だが実際は全く異なる。
保護ハウスから卒業したのは2か月で茶白のみ。
その後は問い合わせがあってもうまくいかないし、ついには問い合わせも来なくなった。
事前にきちんと活動についてリサーチしておけば、もっとうまく里親募集を進めていけたかもしれないのに。
もっと真剣に個人活動家にアプローチする方法を探して、いろいろと教えてもらっていれば不安と焦りでひとり頭を抱えることもなかったかもしれないのに。
「保護後はやることが多くて情報収集するために十分な時間を作ることが難しかった」
あながち間違いではない。
確かにそうだった。
だがそれも言い訳にすぎない。
がっつり1日を情報収集に充てることはできなかったとしても、すきま時間はあったはずだ。
予防医療についての情報が欲しくて情報収集をしたことは記憶に新しい。
記事を書く合間に時間を作って保護団体のホームページを閲覧したり、他の投稿者の記事を閲覧して情報を得た。
そういうふうにこまめに情報を得ることを続けていけばよかったのにしなかった。
そのときに個人活動家にアプローチする方法を探すことを諦めなければ、もっと違う現状があったかもしれない。
だがそのときは「悩みが解決してよかった」と、その場しのぎのリサーチだけで満足してしまった。
保護活動未経験者だからこそ、多くの情報が必要だったはずなのに・・・
保護猫活動についての情報収集をその場限りで済ませた自分に腹が立って仕方がない。
個人活動家へのアプローチを簡単に諦めてしまった自分が情けなくて仕方がない。
保護直前のあの日に戻れるのなら、戻ってやり直したいくらいだ。
『後悔先に立たず』とはよく言ったものだ。
里親募集に進展のない状態に肩を落としたり、ため息をつく私に上司や友人、知人らは、「こればかりは・・・『ご縁』だからね」と慰めの言葉をかけてくれたが、自責の念にかられている私のメンタルは回復しそうになかった。
考えすぎて『何か』が切れた
だが、いくら後悔しても現状は変わらない。
何かしなきゃ何も起こらない
今からでも遅くない
もう一度情報収集に取り組み、個人活動家へのアプローチを試みてみるべきだ
ところが、奮起しそうになっても「どうせ何も変わらない」と打ち消す感情が湧き出て互いに渦を巻く。
頭と心が繋がっていない。
一日も早く保護ハウスから卒業させてあげたいのに、そうしてあげられない自分がすごく情けなかった。



もう2か月も保護ハウスで生活している子猫たち。
なるべく快適にすごせるように色々と工夫はしているつもりだが、居住スペースや人との触れ合いなど家猫の生活とは比べものにならない。
長期間、保護ハウスで生活させるのはなるべく避けたい・・・
でも自宅も職場も猫はもう手一杯の状態だ。
自分で飼うこともできない
里親も見つからない
このまま保護ハウスで世話を続けるしかないのか
そんなことを考え続けているうちに私の中でプツっと『何か』が切れた。
もう何の策もしない
これ以上の策はないもん
もう投稿はこのまま放置する
2月に入ってから私は2サイトの記事の更新をやめた。
サイトJTのオプションの使用もやめた。
「投げやりになった」「諦めた」というよりも「自分で飼う方法」を考えようとしていた。
再び訪れた押し問答の日々
現在の自分の愛猫たちの環境を再確認する。
自宅には去勢済のオス1匹と避妊済のメス2匹の計3匹。
職場には去勢済のオス3匹と避妊済のメス1匹の計4匹。
加えて職場には避妊済の犬が1匹いる。
数だけで考えると子猫たち3匹を1か所に迎え入れるのは厳しい。
自宅に2匹、職場に1匹が妥当だ。
ならば組み合わせはどうするか。
おちびさんたちはなるべく一緒がいいんだけど・・・2匹を自宅にするか?
兄はちは職場にするか?
そんなことを毎日考えるようになった。
だが考えるたびに冷静な自分が「待った🖐️」をかける。
今の飼育数に3匹を加えることは飼育環境も飼育費用も厳しくなる
10匹すべての猫の健康管理や食事管理が私にできるのか
私になついているからといって私が飼うことが子猫たちの幸せにつながるといえるのか
・・・私が「里親探し」から逃げ出したいだけなんじゃないか
まるでデジャヴ。
子猫たちを保護する前の、ディスカッションを繰り返していたあの日のように、感情的な自分と冷静でいようとする自分の押し問答の日々に戻ってしまった。
今一度、冷静に今後について考える必要があった。
この先半年、1年と里親募集を続けていくのか。
それとも自分で飼う方向で動くのか。
正直な気持ち、『うちのコ』として迎え入れたい気持ちはもちろんある。
「幸せにしたい」気持ちを持つことは簡単だ。
すでにその気持ちを持っていると言っても過言ではない。
でも「幸せにしたい」と「幸せにする」は違う。
気持ちだけではなく、飼育環境や食事管理、健康管理などすべてにおいて、10匹の猫たちを幸せにする自信がどうしても持てなかった。
一方で、茶白を家族として迎え入れてくれたSさんのように『私よりも子猫たちを幸せにしてあげられる人(家族)がいるかもしれない』と考える自分もいた。
その考えがある限りは里親募集は続けていくべきかもしれない。
いろいろな考えや気持ちが入り乱れてすぐに答えは出せなかったため、とりあえず「何とかしなきゃ」と焦ることをやめてみようと思った。
半ば拗ねた感じに「もう更新しない」と口にしたが、さすがにパタっと更新をやめてしまう勇気はない😅
そこで、毎日の閲覧数チェックなどが過剰な不安や焦りを引き起こすと考え、更新頻度を週1回にし、サイトにログインするのも更新時のみにして様子を見ることにした。




心の平安を取り戻したときに
2月も中旬に差しかかる頃。
相変わらず、2サイトおよびポスター掲示のどちらからも問い合わせは来なかった。
だがサイトの更新を週1回にしてから不思議と不安や焦りは徐々に緩和していった。
心が穏やかになると、今の自分がいかに幸せな体験をしているかに気づく。
子猫たちはもう『子猫』というよりも『幼猫』と言うほうがしっくりくる。
兄はちはすでに成猫サイズなので特に変わりはないが、しし柄とちびはちは保護当時に比べるとだいぶ大きくなった。
3匹の貴重な成長過程を共に過ごしてきた私はなんて幸せなんだろう





沖縄の短い冬が終わり、春の訪れを感じさせる2月の中旬。
外はまだ冷たい風が吹いているが心はほっこりしていた。
癒されモードの中、久しぶりに問い合わせメールの着信音が鳴った。
🥰体験記を始めから読みたい方はこちら: 「 プロローグ 」https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu/
🥰続きを読みたい方はこちら:
⑯「ドキドキが止まらない💓久しぶりに届いた『問い合わせメール』」編https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu-16/
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