子猫の里親募集体験記㉑: 素敵な思い出をありがとう🤗保護ハウス最後の卒業生第4号 編

子猫の里親募集体験記

さぁ行こう😄! キミを待つ人たちの元へ出発だ🚗💨

2024年3月某日。
保護ハウスから出発したおちびさんたちとは違い、兄はちはプチ同居生活を送った我が家から出発する。
毎朝、同伴出勤(キャバクラか🤣)するためにキャリーケースに入っていたからなのか?
キャリーケースに入れても鳴かなかった。
おそらく、保護ハウスに向かうと思っているのだろう。
自宅から保護ハウスのある職場までは約30分かかる🚗
職場から動物病院までは30分もかからない。
つまり・・・
今まで30分以上のドライブを経験したことがない。
そのためYOさん宅につくまで鳴かずにいられるかどうかは不明だった。
どちらかというと、おちびさんたちのように鳴き叫ぶ可能性のほうが高いと考えていた。
いつもよりも長めのドライブになるし、今回は上司の同行もない。
運転中に激しく鳴いたり騒いだりしたら途中休憩を入れられるよう、時間に余裕を持って自宅を出た。

やっぱりキミもか😅?

YOさん宅に向かう道中のこと。
穏やかに運転する私の耳に何やら怪しげな『音』が聞こえ始めた。
兄はちは30分を経過した辺りから、キャリーケースの中でもぞもぞし始めたのだ。
「やっぱりか😅」
兄はちの『もぞもぞ』とキャリーケースが連動して動く。
しばらくすると「にゃーん😿」と鳴き始めた。
途中休憩を挟むために時間に余裕を持って出発はしたけれど、さすがに30分ごとに停車するわけにもいかない。
そんな短いスパンで休憩していたらYOさんとの約束の時間に間に合わない可能性もある。
とりあえず鳴き声が小さく、度々鳴き止む間は運転を続けた。

鳴き声は次第に大きくなり、おちびさんたち以上に激しい鳴き声が耳を突き抜けた😫
「やっぱり兄弟同じ反応なんだね😓」
さすがにパニック寸前だろうと思い、パーキングエリアで少し休憩することにした。

キャリーケースから出し、車内で自由にさせてあげたかったがそうもいかない。
シートの下に潜ってしまうと出てこないおそれもある。
YOさん家族の元に無事に送り届けることが私の役割だ。
ここは『抱っこ』で我慢してもらおうとキャリーケースの扉を開けると・・・
自分から『抱っこ』されにきた🤭
「とりあえず抱っこぉ😿」
そう言っているみたいだった。

それから10分程度、抱っこされたまま車窓から見える景色を眺めていた兄はち。
抱っこする腕に伝わってくる兄はちの鼓動が落ち着いてきたようなので、兄はちをキャリーケースに戻した。
「さぁ、先を急ごう」
兄はちにそう言葉をかけてYOさん宅へと再び車を走らせた。

その後、兄はちはしばらく大人しくしていたが今度は30分ももたなかった。
車が走り出してから15分くらいでもぞもぞし始め、甘え鳴きからのぎゃん鳴き。
停車できる場所を探して抱っこ休憩で落ち着かせること数回繰り返し、ようやくYOさん宅に到着した😮‍💨

イメージ通りのYOさん母娘👩‍🦰👩‍🦳

YOさんの家は住宅街にあり、私の住むカントリー🌳な地域とは違って都会だった。
そんな都会で私の方向オンチがさく裂したら、どんなに早く自宅を出ても約束の時間に間に合わない。
都会で当たりもしないヤマ勘を発揮しても仕方ないし😟
そこで事前にわがままを言って、自宅の外観や目印になる建物などの写真を送ってもらっていた。
おかげで迷わずに、しかも約束の時間より少しだけ早く到着できた。

インターホンを鳴らすと物腰の柔らかい女性が現れた。
彼女がYOさんだった。
お母様はまだ仕事中で、職場が近いらしく駆けつけてくれるとのこと。
到着早々、迷惑をかけてしまった😓
しかも初対面なのに・・・
悪い印象を与えていなければいいのだが😣

しばらくしてお母様も帰宅され、改めてお二人とあいさつを交わす。
二人ともメールのやり取りで感じたとおりの温和な雰囲気のある優しい笑顔の方たちだった。
おちびさんたちのあの『騒動』もあり、慎重に事を進めなければと緊張が走った。
早々に兄はちをキャリーケースから出さず、まずは保護からこれまでの出来事などを説明。
時折、雑談を交えながら兄はちについて語り合い、和やかな雰囲気を作るようにした。
加えて人見知りについても再度説明した。

SさんやOSさん家族とYOさん家族には共通点が多い。
しかし違う点がひとつある。
YOさんには中学生以下のお子さんが2人いることだ。
保護期間中、兄はちもおちびさんたちも子供に接する機会がなかった。
飼育環境内に子供がいなかったのだ。
そのため、子供に対して兄はちがどういう反応を示すのかが皆目見当もつかなかった。

事前にそのことも伝えていたからだろうか。
訪問日にお子さんたちは家にいなかった。
YOさんにお子さんたちについて尋ねると『お出かけしている』と言う。
偶然なのか、あるいは気遣いなのか?
真意はわからないが、結果的に良かったと思う。
改めて人見知りと子供見知り?の可能性を話すと、YOさん母娘は「大人の自分たちに慣れるまでは子供たちには待ってもらう」と答えてくれた。
兄はちの来訪を心待ちにしていたであろうお子さんたちには申し訳ないが、そうしてもらえると安心すると正直に伝えた。

そろそろいい頃合いかな🤔? いざご対面😆

頃合いを見計らって、兄はちのいるキャリーケースの扉を開けてみた。
人見知りもあるが基本的にビビりの兄はち。
慌てて飛び出すことなくそろりと出ると、ゆっくり歩いて空気清浄機?の後ろに隠れた。
毛色が似ているせいか、あの騒動のときのちびはちを見ているようでちょっとデジャヴ😓
だがちびはちとは違って、1か所で縮こまって動かないのではなく、身を屈めたまま静かに場所を転々と移動していた。
おそらく、場所見知りと好奇心が入り混じっているのだろう。
かなり挙動不審な行動だった(もはや職質レベル😅)

👩‍🦰👩‍🦳「やっぱりかわいいね
そう言いながら挙動不審の兄はちを優しく見守るYOさん母娘。
広いリビングに春の穏やかな日差しと二人が醸し出す柔らかい雰囲気が兄はちを包んでいるように見えた。

ほっこりした雰囲気の中、YOさんのお母様が話し始めた。
👩‍🦳「私の寝室をこのコの部屋として、そこでしばらくは様子を見ようと思ってるんです」
そう言ってリビングから2階へ上がる階段を登ろうとする。

え😶
兄はちの部屋があるの?
言葉にはしなかったが、正直驚いた。

兄はちを一旦キャリーケースに戻し、お母様先導で2階へと移動した。
そこには立派なキャットタワーと大きいハウス、おもちゃもたくさん用意されていた。
階下のリビングに引けを取らない広さに驚きを隠せない😮
保護ハウスとは比べ物にならないくらいの広い部屋。
私の部屋よりもはるかに広い🤣
それはもう、私が住みたいくらいの部屋でしたwww

兄はちをキャリーケースから抱き上げて、キャットタワーに乗せてみた。
緊張はしているようではあったが、逃げ出すことはしなかった。
もしかしたら、ここで暮らすことになることを彼なりに察知したのかもしれない😌

👩‍🦰👩‍🦳この人たちで間違いない😉

しばらく寝室で雑談を交わす。
ふと枕元に飾ってある猫の写真に目がいった。
写真の猫について尋ねるとYOさん家族がかわいがっていた愛猫だという。
兄はちとは全然似ていないコだった。

あぁ、この人たちは本当に兄はち本猫を見てくれて問い合わせしてくれたんだ
愛猫と似ているコを
求めているのではなく
兄はちに思いを寄せ、家族として迎えいれたいと申し出てくれたんだ

私の心に迷いはもうなかった。
私よりもYOさん家族のコになるのが兄はちにとって幸せだということを再認識した。
広い部屋も立派なキャットタワーも関係ない。
彼女たちが愛猫の面影を重ねて兄はちを求めていないことが決め手だった。

キャットタワーにいる兄はちに「元気でね」と言葉を残し、YOさん母娘と共に再びリビングへと移動した。
譲渡契約書と予防医療費の負担金についての同意書に目を通してもらい、譲渡に向けての話を進める。

7日間はトライアル期間であること
しばらくは様子を教えてほしいので連絡先を交換したい


譲渡条件である2点の了承を得て、互いに譲渡契約書と負担金の同意書に署名・捺印を済ませた。


YOさん母娘にそろそろお暇することを伝えた。
寝室にいる兄はちには会わずに帰ることにした。
迷いが消えたとは言え、もう一度会うと再び心が揺らいでしまうかもしれない。
子猫たちを保護してからの私はとにかく迷い、焦り、不安に駆られ、心が定まらないことが多々あった。
そのため、私は私自身を一番信用してない😅
だからこそ、会わずに帰ろうと決めた。

「兄はちをよろしくお願いします」

そう伝え、私はYOさん宅を後にした。

えにしには私がいるから😌

自宅に戻るといつものようにえにしが「にゃー」と騒ぐ・・・
と思いきや、「アレ?」っという感じで辺りをふんふんと嗅ぎ出す。
兄はちのニオイはするのに本猫がいないのが不思議なのだろう。
ほんの2週間の同居生活だったわりにはすっかり馴染んでいたことに驚く😮
同時に申し訳ない気持ちに襲われた。

えにし
えにし

もうひとりでお留守番しなくてもいいんだよね?

そう期待させてしまったかもしれない😣
隣にいたはずの家族がいなくなる寂しさを再びえにしに感じさせてしまった私のエゴ。
私はその責任を取らなくてはいけない。
ということで🖐️
しばらくの間は毎日の日課として、えにしの大好きなブラッシングとマッサージを思う存分に奉仕した😊

兄はちを見初めてくれてありがとう😌

新しい朝が来た。
そして3か月前と同じ日常が再開する。
兄はちをYOさん家族の元へ送り届けてから7日間。
彼女は毎朝、兄はちの様子を報告してくれた。
時折、写真も送ってくれたので様子がとてもよく分かった。
お子さんたちとの様子も教えてくれた。
お子さんたちは、YOさんやお母様がいるときに少しだけ触らせてもらったり、抱っこさせてもらたりしていたらしい。
きっとがっつり、たっぷり触りたかったと思う。
それなのに我慢強くじっくりと兄はちとの距離を縮めてくれたお子さんたち。
お子さんたちもまたとても心優しい子たちなんだと思う。(会ったことはないけど😅)

言葉にはしなかったが、おそらくYOさんは私の兄はちへの思いに気づいていたと思う。
その思いから私が兄はちを譲らないのでは?と不安になったこともあるかもしれない。
もしそうだとしたら大変申し訳ないことをした😓
譲渡する意思があることを、トライアル中でもいいから伝えて安心してもらうべきだったと深く反省している。

今更ですが・・・
不安にさせてしまってごめんなさい🙇‍♀️


トライアル期間終了日の翌日、YOさんからメッセージが届いた。

YOさん👩‍🦰:
試用期間が過ぎましたが、気持ちは変わりません。
これからも我が家の家族として大事にします。
よろしくお願いします。

🐷「どうぞ末永く、よろしくお願いいたします」

訪問日から8日目、兄はちはYOさんの家族になった😊

人見知りの強い兄はちの心を少しづつ解いていこうとしてくれたYOさん家族には感謝してもしきれない。
安心して兄はちを託せる家族に出会えて本当に良かった😊
YOさん家族でなければ、私は兄はちを手放せなかったかもしれない。
問い合わせをしてくれたのがYOさんでよかったと心から思う😌

保護ハウス最後の卒業生🌸

YOさんとお母様、そしてお子さんたちとのご縁に感謝。

兄はちくん、キミは素晴らしいご縁を引き寄せたんだよ。
キミにはお兄ちゃんとお姉ちゃんができるんだ。
おちびさんたちのお兄ちゃんだったキミは末っ子になるんだよ。
これからは甘えたい放題だね。

キミとのプチ同居生活、とても楽しかった。
素敵な思い出をありがとう。
キミに出会えたこと、キミと共に暮らした日々は、私とえにしにとってかけがえのない思い出になったよ。

えにしと仲良くしてくれてありがとう。
キミと過ごしたことで、えにしが少し甘えん坊になったよ。
あのツンツンのえにしが甘えてくる日が来るなんて思ってもなかったからとてもうれしい。
えにしに甘え方を教えてくれたのかな?

桜の開花はすでに終わり、赤く小さな果実がたわわに実る沖縄の3月。
おちびさんたちの卒業を見届けてから卒業する彼は、保護ハウス卒業生4号となった。
同時に私の保護主としての任務も完了となる。
空室となった保護ハウスにほんのり寂しさを感じつつも、気持ちは晴れ晴れとしていた。

野良猫から保護猫になったキミたち
保護猫から家猫になったキミたち

どうか末永く愛される『愛猫』となり、末永く幸せを与える『幸猫』になってください

🥰体験記を始めから読みたい方はこちら: 「 プロローグ 」https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu/

🥰続きを読みたい方はこちら:「 ㉒卒業生第1号『茶白』のその後 」編
https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu-22/

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