子猫の里親募集体験記⑲:ツンツンえにしに興味深々の兄はち😻プチ同居生活はじめました 編

子猫の里親募集体験記

1匹なら何とかなるかもしれない!?

OSさん宅から保護ハウスに戻ると兄はちが思いっきり甘えてきた。
抱き上げると「これでもか!」というほどに頭をこすりつけてくる。
はじめてのひとりぼっちでさみしかったのだろう。
3匹で走り回っていた保護ハウスも1匹だけだと広く感じる。
兄はちの里親希望者が現れるまでひとりぼっちで保護ハウスで過ごさせるのは心が痛んだ。
1匹なら自宅で何とか世話をすることができるかもしれない。
予防医療は一通り終えたので健康面では自宅に迎え入れても何ら問題はないはず。
問題は猫同士の相性。
もしもえにしと仲良く過ごせるのなら、兄はちはうちのコとして迎えようか
そんな思いが今まで以上に強くなり始めていた。

「さみしかったんだぞ❗もっとかまえー❗」ってか😅

おちびさんたちの卒業をきっかけに、私は兄はちを自宅へ連れて帰ることにした。
早速、その日のうちに自宅に1匹用のケージ(保護ハウスの縮小版)を作成。
自宅の間取りの関係で、えにしのいる部屋ではなくリビングの一角に設置することにした。
まずはケージ内で兄はちを解放する。
はじめての場所に怖がって暴れたり、隠れたりするかもしれないと思っていたが、場所見知りよりも甘えたい気持ちが強いらしい。
ほんの2、3時間のひとりぼっちがだいぶ堪えたようだった。
ケージの中に入れてもすぐに「抱っこぉー」っと手を伸ばしてくる。
抱っこしてもらえないとわかるとケージをよじ登ってくる始末😓
これではケージの扉(上部にある)が閉じられない。(困ったw)
仕方なく、抱き上げた状態でえにしと対面させることにした。


度々、余談だが・・・😅
自宅にはえにしの他にしろみとくろみ(通称みぃこ)もいるが、えにしとは別部屋で過ごしている。
しろみとくろみは兄妹なのでとても仲が良いが、2匹はえにしを受け入れてくれない。
ケンカはしないけれど、互いをグルーミングするような関係性を築くことはなく、一定の距離を保って共生している感じだ。
4年前まではえにしのそばにはほおづき※虹の橋在住の愛猫がいた。
えにしを保護してから約4年間、ほおづきはそれはもうえにしを溺愛していた。
えにしは元々ベタベタされるのが好きではなく、ほおづきがグルーミングをしようと顔を近づけると「シャーッ」と威嚇する。
それでもかまわずにほおづきはしつこくグルーミングしていた。
人間で例えるなら「ハイハイ😮‍💨」と受け流すような感じだった。
次第にえにしのほうが根負けして、「もぉ~勝手にして~💢」と大人しくグルーミングされていた。
まんざらでもない顔はしていたけど。
あぁ、追想にふけってまた体験談からそれてしまった😱

シャー❗っとされても気になる⁉ えにしに興味深々の兄はち😊

ほおづきが虹の橋在住になってからはえにしはひとりでお留守番することになった。
本来なら職場組の「現」が自宅に来る予定だった(※下にリンク貼ってあります)のに予定が変わってしまった。
えにしにとって兄はちは久しぶりの同居猫(候補)になる。
仲良くなれればいいんだけど・・・😓
兄はちを抱っこしたまま、ドキドキしながらえにしのいる部屋に入った。
私の顔をみるといつも「何か食べたいんですけどー」と訴えてくるえにしだが、いつもと違うことに気づいたらしい。
意外にも自分から兄はちに近づいてきた。
腕の中にいる兄はちを「ふんふん」とにおい、確認してからの「シャーッ
アテレコするとしたら「誰だお前ー」って感じかな?
そりゃそうだよね🤣

一方の兄はちは、えにしのことが気になるらしく、自分から抱っこをせがんだくせに今度は「降ろせ💨」と腕の中でそわそわし始めた。
部屋の中で追っかけっこされても困るし、何よりも糖尿病のえにしに過剰のストレスを与えるのは避けたかった。
一旦、兄はちをケージに戻し、えにしのいる部屋に戻る。
するとえにしはドアの前で「ふんふん」と顎を上げてニオイを探す仕草をしていた。

「もしかして、シャーって言ったわりには気になっているの😏?」

そうこうしているうちに今度は兄はちがケージの中で鳴きはじめた。
声の主を探すようにえにしは部屋のあちこちを見渡して再び「ふんふん」とニオイをたどる。

「もしかしたらうまくいく(仲良くなれる)かもしれない😆」

淡い期待を胸に、再び兄はちを抱っこして部屋に入った。
そっと降ろしてみると真っ先にえにしに近寄る兄はち。
当然、えにしは「シャーッ」っと大きく口を開けるが、兄はちは怯むことなくえにしの鼻に鼻をくっつけた。

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猫も目が点👀になることをはじめて知った。
そのときの様子を写真や動画に収めてないことが残念で仕方がない😖
2匹の微笑ましい光景に幸せを感じた。
でも心のどこかで「本当にこれでいいのか?」と思う自分も確かにいた。

プチ同居生活1日目を終えて

一晩、試しにえにしと同じ部屋で過ごしてみた兄はち。
鼻ちょんに面食らったせいか、えにしから攻撃したり、互いに激しく追っかけっこをすることはなかった。
ただひたすらえにしに近づいては「ヴー」とあしらわれていた。
自分で「近寄んないで」とツンツンしていたくせに、離れると「ふんふん」と気になる様子のえにしに笑みがこぼれる。
えにしがうちのコになってから7年、こんなえにしは見たことがなかった。
初対面の日なのでさすがに寄り添って寝ることはなかったが、つかず離れずの位置をキープしながら2匹は眠りについた。

翌朝、2匹それぞれ朝ごはんを済ませ、えにしはお留守番、兄はちは私と一緒に職場へ向かった。
日中、自分が不在のときにえにしと兄はちだけで過ごさせるにはまだまだ不安が大きい。
むしろ、不安しかない😅
まだ同居生活1日目だし😉
そこで、朝は兄はちを連れて出勤し、日中は職場の保護ハウスで過ごさせ、夜は自宅で共に過ごすようにして様子を見ることにした。
毎日、職場と自宅の往復で車に乗せるのは気が引けたが、不思議と兄はちは鳴いたり騒いだりしなかった。
兄はちもまた、30分程度がドライブの許容範囲なのかもしれない。

兄はちの2拠点保護生活を始めて3日目、えにしがだいぶ兄はちに慣れてきた。
兄はちが近づいても「シャー」とも「ヴー」とも言わなくなった。
うまくやっていけそうだ
兄はちをうちのコとして迎えよう
そう思い、2つの情報サイトに投稿している里親募集記事の掲載を中止しようとした矢先、問い合わせメールが届いた。

飼育知識・経験ともに申し分のない、問い合わせ5号のYOさん

📧問い合わせ5号のYOさん(個人情報保護のため名前をイニシャル表記にしている)
Sさん、OSさんと同じように飼育環境や飼育歴などの基本情報を確認した。
問い合わせメールをくれたのはお子さんが2人いるママさん。
YOさんのお母様と同居しており、2人ともペット関連の資格を持っている。
飼育歴もあり、YOさんも直近で14歳の愛猫を虹の橋へと見送ったらしい。
兄はちの写真を見てかわいいと思い、問い合わせメールを送ってくれたそうだ。
持ち家住まいで、逃走防止や高所からの落下防止対策もしているとのことで飼育環境も申し分ない。
ペット関連の資格を持っていることもあり、食事や健康管理についても知識・経験ともに豊富だろう。
これ以上の安心素材はないといっても過言ではないかもしれない。

生後8か月にもなる兄はちを気に入ってくれたことが何よりもうれしい。
だが喜んでばかりもいられない。
予防医療にかかった費用や人見知り面会のこともきちんと話さなくてはならない。
去勢手術を済ませたことで、先に譲渡が成立したおちびさんたち2匹分の費用に匹敵する金額が兄はちにはかかった。
まずは問い合わせをしてくれたこと、兄はちを気に入ってくれたことに感謝を伝え、費用と人見知りについても書いて返信した。

毎回そうだが・・・
この瞬間がすごくドキドキする。
どう返信が来るかが予想がつかないからだろう。
ドキドキはするが今までとは状況も感情も違う。
「断られたらどうしよう」と不安になることも焦ることもなかった。
その時は、焦るどころか余裕さえもあったかもしれない。
「もし断られても私が迎え入れればいい」
それが兄はちにとって良いことなのか、どうなのか。
私は一番大切なことを見失っていたのかもしれない。

愛情に多いも少ないもない⁉ ホントにそう言える?

その日の夜、再びYOさんからメールが届いた。
お母様と相談し、費用や性格(人見知り)の件もすべて問題ないとのこと。
「信頼関係が築けるまで時間がかかると思うが、ゆっくり仲良くなれたらいいと考えている」
「大事に育ててきたので離れがたくなる気持ちもわかる」
そう書かれていた。

たった1日、メールを数回やり取りしただけなのに、YOさん母娘がいかに温和で優しい人たちなのかがわかった。
基本情報も彼女たちの器の大きさも、兄はちにとっては最高の里親だと思う。
おちびさんたちを譲渡したSさん、OSさん同様に安心して託せる家族だと思った。
兄はちをうちのコとして迎え入れようとしていた私とYOさん家族。
どちらが兄はちにとって幸せなんだろう。


私が兄はちを迎え入れたとして、私にはすでに猫が7匹いる。
順位はつけたくないけれど、どうしても病気持ちのえにしが最優先になるし、12歳になる職場組のきゅうがその後に続くことになる。
もちろん、気持ちとして全員が最優先ではあるけれど・・・

一方、YOさん家族のコになれば、兄はちは間違いなく家族のアイドル的存在になるだろう。
『愛情に多いも少ないもない』
果たして本当にそうだろうか?
私ひとり分の愛情と家族4人分の愛情。
甘えん坊の兄はちにとって、どちらがうれしいかなんて考えなくてもわかるのでは?
きっと彼女たちは私が兄はちに与えられないものを与えることができる。

加えて、子供の情操教育にペットが一役買うとも言われている。
YOさん家族にとってもペットとの共生は得られるものが多いだろう。
まさにwin-winの関係だ。
私自身、幼い頃から犬や猫と共に暮らしてきた経験があり、彼らから与えられたものは計り知れない。
まぁ、私の情操教育がうまくいったかどうかは私には判断できないけど😆

ため息の理由😔

メールを読み終え、深くため息をつく。
里親が決まりそうで安心しため息なのか?
それともうちのコとして迎え入れることがなくなった、残念な気持ちなのか?
正直、自分でもわからなかった。

兄はちをうちのコとして迎える気持ちでいたはずの自分。
気持ちが固まっていたのならきちんと断ることができたはずなのにできなかった。
YOさんから問い合わせがあった時点ですぐにお断りできなかったのはなぜか?

私は知っていた。
本当は気づいていた。
私が兄はちをうちのコとして迎えいれようとした本当の理由。

🥰体験記を始めから読みたい方はこちら: 「 プロローグ 」https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu/

🥰続きを読みたい方はこちら:
⑳「 今一度考えよ!『誰のための保護猫活動か?』編」
https://jihonaen.conohawing.com/zakki-satooyaboshuu-20/

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